愛知川漁協の川づくり
今日は滋賀・愛知川漁協へ。
発眼卵放流、稚魚放流、最後は子供達とのペットボトル里親プロジェクトと盛り沢山です。
朝行くと面白いものを発見!
酸素ボンベ直結ではなく、軽トラバッテリー⇒インバーター⇒ブクブク(浄化槽用のブロワー)で輸送用の簡易活魚トラックを作っている。ナイスアイデアです。
AC電源用の結構容量の大きいブクブクを気軽に使えるっていいですね。
今度真似してみよう。
ちょっとした工夫ですが、素晴らしい。
以前、鮎のオトリ缶用のブクブクを何個か使って簡易的に運ぼうしたけど、浄化槽用のブロワーを使った方が断然良い。
良いものを見せて頂きました。
さてさて、肝心の放流作業。
最初は皆で発眼卵放流です。
去年は組合長とポケットマネーを出し合い少しだけ実施しましたが、ちゃんと効果があったので今年は漁協として15000粒を準備されていました。パワーアップ!
名倉川漁協と同じく、BOXを一ヶ所に固めて集中的にメンテし、1月後半から2月に各所に散らばす方式。
卵って綺麗。
その後は稚魚放流。
ボランティア含めて15人以上が、管轄各河川に散らばって放流していきます。
自分は初めての堂の後谷へ。
頑張れよ、と声掛けして稚魚を放す。
最後は小学校の子供達にアマゴの里親になってもらうべく、説明。
持ってきてもらったペットボトルに一粒ずつアマゴの卵を入れて育ててもらう。
こちらが用意したクイズを思いのほか喜んでやってくれて嬉しかった。
この子供達の中から1人でも2人でもいいから、アマゴが好きになり渓流釣りをするようになってくれれば!
最後に。
子供イベントには新聞社がいくつか来ていたので、記事をペタ。
段戸川C&R区間が出来るまで その5
最後に。
段戸川倶楽部のメーリングリストで「壮大な社会実験」という言葉が石垣先生から流れることがあった。
今は日本の至るところで、過去に作られた仕組みが古くなり、現在の実態にあわなくなっている。教育制度、地方自治制度、医療制度しかり。
この内水面をとりまく法制度と仕組みもまさにその一つだ。
それぞれの分野で理想像に適合するように再度仕組みと法律を作りなおす必要がある。
その過渡期をどういう方法で実現していくのか?
こと内水面であれば、次の仕組みが見えるモデルを何パターンか作ることが重要だと思う。そうすることで皆が共通ゴールをイメージできるようになる。
次に、そのモデルをベースに既存の仕組みと選択できるようにすること。
そして、最後に最適な仕組みに作り替えていけばよい。
モデルがないとどうしても議論が膠着してしまう。
ただし、モデルを作るにも、最初は背景となる法制度 / 仕組み等がないため、最初はかなり力技になる。
今回で言えば、既存の仕組みでで考えると法制度にのっとた漁協へのサポートが存在するし、取り組みへの理解も得やすい。
しかし、これを新しいスキームとして、段戸川C&R区間のように釣り人 / 漁協 / 企業が連携する形となると、サポートなどないし、まれに逆風も吹く。
(2014年の内水面漁業振興法をうまく使えればよいのだが・・)
それでも今は「段戸川に気持ちよく釣れる良いエリアを作る」、もう少しキャッチーな一般向けのメッセージでは「名古屋市内から1時間の場所にアマゴが1日10匹 釣れる川を(^^」という共通ゴールのために、関係者が動いている。
次の仕組みと法制度を作るためのこの「壮大な社会実験」、チャレンジングではあるが、是非楽しみながら参加してくれる釣り人や企業が増えてほしい。
ちょっと大それたことを書いたが、自分自身「自分の家の近くにアマゴがたくさんいる良いエリアを作る」と考えると、単純にワクワクするし、それを人任せにせずに少しでも貢献出来ることはとても嬉しい。
日本の川はもっともっと豊かなはずだ。
小さな積み重ねこそが未来につながる。
段戸川C&R区間が出来るまで その4
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さて、いよいよC&R区間を作れることになった。
作るにあたり、何を考えていたかというと
- 漁協だけで運営するのではなく、釣り人や企業も協力して運営するモデルとすること
- 全く新しいエリアに作ること
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1点目について、その1でも書いたように魚影が濃いC&R区間が一時的に作れたとしても、多くの漁協で早朝や夕暮れ時まで監視をすることが難しい状況で、名倉川漁協も例外ではない。
じゃあ、どうする?と考えた時に、良識ある釣り人である。
私自身で考えても、もし素晴らしいエリアで釣っていて、横にキープ目的の密漁者がくると非常に嫌である。
漁協も釣り人も良いエリアをきちんとしたルールで守りたいという思いは一致する。
釣り人であれば、早朝から夕暮れまで自分も釣りをするので、釣りをしながら密漁者がいないかを監視することはそう難しくない。
仮に1人の釣り人が月に1回段戸川に行くだけでも、3月から9月の7カ月間で7回の監視の目を作ることが出来る。
これが20人でもいれば、のべ140回/年の監視になる。
このような監視を、漁協が正式に釣り人にお願いして組織化した仕組みが「段戸川倶楽部」である。
今シーズンは人数増えすぎても運営が困難になるため5月で募集を停止したが、27人の釣り人が協力してくれ、シーズン終了後のアンケートから少なくとも123回の監視が出来たことがわかった(おそらくもっと多い)。
運営の仕組みさえ整えれば、こういった良識ある釣り人の皆さんは実は多いと思う。他の漁協でも真似すれば、漁協だけで困難な監視でも十分できるように思う。
# なお、段戸川倶楽部の立ち上げや運営は、テンカラ大王 石垣先生はじめ、テンカラコミュニティの方々に強力にサポートして頂きました。いつも感謝してばかりですが、改めて、ありがとうございました!
企業連携の方も進んでいるのだが、2019年10月24日現在、まだ情報公開出来ておらず、もう数週間でアップできそうである。いずれにせよ、企業も今の状況を何とかしたいという思いは同じで、良いC&R区間や仕組みを作ることに強く興味を持ってくれているし、協力してくれるとこが多いと感じる。
このように段戸川C&R区間では、設立前から釣り人や企業を巻き込んで運営することを前提で考えていて、このモデルであれば漁協単独できっちり監視出来ない場合にもきちんと運営出来るため、是非他の漁協にも広がってほしい。
そのためのモデルでもあるので、おそらく来年3月くらいには段戸川倶楽部の全運営方法資料も公開する予定だ。良い川が全国に出来てほしい。
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次に2点目、「全く新しいエリアに作る」ということ。
もともと、段戸川は国道153号線より上流が人気のあるエリアで、多くの釣り人が入っている。
153号より下流は、ほとんど人が入っておらず、魚影も薄いためにやや忘れ去られた感のあるエリアだった。
ただし、今回は最初からこちらに作りたかった。意図として、「今まで0だった場所なので明確に結果がわかる(魚影、人の数)」「既存の釣り人と争いをさける」ためである。
この下流エリアで問題になるのが「はたしてこのエリアは渓流魚が棲息できるのか?水温や餌の問題で、元々棲息しにくい場所なのでは?」ということだ。
これに対して、またも石垣先生はじめ昔このエリアで釣ったことのある人達からの情報を参考にさせて頂いた。
石垣先生曰く「40年前でしょうか、よくこの153号から下部に入っていて、林道沿いを下り、釣り上がってきていました。綺麗なアマゴがよく出たものです」ということ。
段戸川付近の環境を考えると、開発もされていないし、森林の様子も昔と大差ないため、発眼卵放流などで一度増やしてしまいさえすれば、十分にアマゴが棲息できる環境だと判断出来た。
まだまだ課題はあるものの、2年前に潜った時にはほぼカワムツしかいなかったが、先日潜った時には発眼卵放流から成長したアマゴをたくさん見ることが出来た。
これからもボディブローのように発眼卵放流を続け、足りない分はカンフル剤として成魚放流を実施する。ちなみにこの放流活動も漁協だけでなく段戸川倶楽部の皆さんに協力してもらっている。
新しいエリアに作ることで、元々0だったアマゴと釣り人がどれだけ増えたかが明確にわかるし、元々キープ目的で釣りをしていた人は上流に行き、C&Rに来たい人だけが下流に来るというすみわけが可能になる。
と、今回ようやく過去から現在にたどりついたのだが、このように書いてみたものの実際に自分がやっていることは種火おこしにすぎない。
漁協、社内や社外、たくさんの方々が協力してくれて今があるし、今後動きが更に大きくなればなおさらである。
皆様、ありがとうございます!
その5に続く。
段戸川C&R区間が出来るまで その3
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新規漁業設立の夢を絶たれたので、今度は既存漁協との連携策を模索していくことになった。
当時、つりチケを導入してくれている漁協さんで、地理的にも近く、いざ運営を開始した時に自分達も行きやすいところを探した。
その中で、名倉川漁協さんであれば、会社からも下道1時間半以内で行けるし、高速を使えば1時間くらいで行けるということで、名倉川漁協さんを第一候補として考えることにする。
じゃあどう話を進めるか。
いきなり「全国の漁協のモデルとなるようなC&R区間を作りましょう」と言っても、話が進むとは到底思えない(^^;
何事もまずは信頼してもらうことが重要だ。
最初のアクションとして、3年半前の2017年1月 漁協准組合員の申請をして、3月の総会に出席させてもらえないかを聞いてみた。
(この時は、その後たくさんお世話になる安藤組合長も商工会のMさんとも面識がない)
予想外に、結果はすんなりOKということで無事総会に出させてもらうことになった。
名倉川漁協は中規模漁協だが、総会に出るとやはり経営的には非常に厳しい状態。
このタイミングで言うべきか判断に迷ったが、迷ったらGO!ということで、「新しく准組員になった田中というものです。今年の秋、発眼卵放流をやらせてもらえませんか?」と発言したところ、「ちゃんと名倉川水系の卵を使えるのか?」とか「そんなことしてどうなる?」とか、逆に「若い子が言っているんだからやらせてやれ!」とか賛否両論が渦巻いた。
最終的に、安藤組合長が「どうなるかわからんが、まずはやってみよう」ということで結論を出してくれ、動き出すことに。
※この先も組合長の「まずはやってみよう」精神にかなり助けられています(^^;
発眼卵放流をやることにはなったものの、その程度で信頼されるとは思えないので、夏休みに子供向けのテンカラ体験イベントを実施してみたり、
発眼卵放流の方法に工夫を凝らしたやり方を提案してみたり、
具体的な工夫を端的に書くと、「発眼卵放流後、3カ月を徹底的に人間がケアする」ということ。ひとたび増水があればすぐに駆け付ける。そして、BOX内にたまった土砂等を取り除く作業を実施する。
その他、色々やって「ちゃんと仕事をするやつだ」という印象を持ってもらいつつ、段戸川にC&R区間を設立できないかを依頼し続けた。
今考えると、かなり難しかったと思うのだが、本当に信用して頂き、2019シーズンから段戸川下流部にC&R区間をオープン出来ることになったのだ!!
このことについては、感謝しかない。
その4に続く
段戸川C&R区間が出来るまで その2
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法制度と実態の矛盾を強く感じ、すぐに法制度を変えれればよいけどそれは現実的ではないので、まずモデル漁協を作ろうと考えた。
これは以下2つの目的で動き出した。
- 法律改正に向けて、モデルとなる既成事実を作る(民泊法イメージ)
- 現行の法制度の中でも、本気でやれば釣り人が満足するレベルで増殖義務を果たし、更に収益的にも黒字となる漁協活動が出来ることを証明する
始めに漁協を作る候補地探し。
入鹿池辺りなど、実は名古屋北部には漁協がない空白地帯が存在する。
過去に解散してしまった庄内川の漁協の管轄か、それとも元々空白地帯だったのかは定かではないが、小さいけれども割と良い川もあるのだが、現時点では漁業権が設定されていない。
それらの川を調査し、めぼしい地域にあたりをつけて、まずは愛知県庁に話をしに行った。
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愛知県庁では、予想通りのらりくらいとかわされ、何が問題であるかもはっきりとしないが、設立に向けて話が進まないことは間違えないという雰囲気だ。
想定の範囲内のため、ここでは粘らない。
県の職員からしても、ただでさえ問題が多い内水面漁協で、過去数10年に全国で見ても例がない「新規に漁協を設立する」といった事項を持ち込まれて「はい、いいですよ」と言えるはずもないだろう。
情熱をもって話せば、調査内容やつりチケを営業してきて感じた法制度と実態の矛盾など少しは良い反応が??と思ったが、そう甘くはない。
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次に相談先を変えて水産庁へ。
水産庁は当時釣り人専門官のkさんが非常に良く話を聞いてくれた。
つりチケをリリースする前から何度か話をしており、この時も内水面関係のいくつかの課で、課長/課長補佐クラスの方々を4人集めてくれて、話をさせてもらった。
おそらく、実質的に実務の意思決定者レベルの方々で本当に有難い限りだ。
門前払いという感じの対応ではなく、こちらも情熱をもって話すことが出来、全国の漁協の状況や法制度と実態の矛盾、自分達がこの状況で川を良くするために何がしたいのか等を説明した。
先方も良く話を聞いてくれ、双方で色々話すのだが、どうしても折り合わない点が出る。
「あなた方の川を良くしたいという情熱はわかりました。ただ、川を良くしたいという団体に第5種協働漁業権の免許を与えるということは法律上出来ないんです。まず漁業協同組合になる必要がありますが、あなた方はその地域での共同組合にはなれない。その地域に住んでいない。」
それはそうなんだけど、地域を広げて住んでいる名古屋市天白区あたりまでの漁協を作るとか、色々話すもやはり現実的ではないという話に・・・
水産庁の方々は、現在の法制度の中で出来るだけ良い運営ができるように考えるが、法制度を超えることは出来ない。それをやるのは政治家。
ただ、今の政治家で内水面にものすごい情熱を持ち、力がある人がいれば別だけど、内水面は大きな票田にはなりえないので、正攻法でいっても難しい。
モヤモヤとしながらも話を続け、最後にもらったアドバイスが
「今の法制度の中、つまり既存の内水面漁協とあなた方が協力して、良いモデルを作れないものでしょうか?」
というもの。
こうして、段戸川C&R区間を作ってくれた名倉川漁協さんとの話につながっていくのだが、この日は期待をもって霞ヶ関に行っただけに、だいぶ打ちひしがれて帰ってきた。
その3に続く
段戸川C&R区間が出来るまで その1
段戸川C&R区間がオープンして1シーズンが経過しました。
来年以降、更に魚影も濃くなるだろうし、danboもあるんで利用しやすくもなると思います。
区切りとして、作るにいたった背景や思いなどを残しておこうかと。
かなり長くなるので、5回くらいに分けて書きます。
【背景①】
さかのぼること5年くらい前だろうか。
テンカラを始めたころの僕は、某河川でなかなか釣ることが出来ず、「うーん、これだけ渓相は良いのに、何でこんなに釣れないんだろう」と自分の腕は棚にあげて、「日本の川って魚がいなすぎじゃない?」と素直に考えていた。
更に4年前、つりチケをリリースする前後、各漁協の話を聞いていくと、改めて「制度と実態が強く矛盾してるなー、これは」と強く感じた。
制度的に日本では、漁協は漁業法の規定により第5種共同漁業権の免許をうけ、アマゴなどの対象魚種について増殖義務が課せられている。
このため、多くの釣り人は「昔はもっと魚がいた。自分達は遊漁料を払っているのだから、漁協はもっと釣れるよう川の管理をしてほしい」と考えているはずだ。
一方の実態。
昔は漁協に人も時間もあったが、現在はどうだろう。地域は過疎化である。地域に動ける人はおらず、漁協活動どころではない。多くのダムや堰堤が作られ、河川環境も悪化しており、魚も増えにくい状況だ。
これもよく理解されていない点だと思うが、海面と違い内水面では漁協組合員は本職ではない。多くの組合員は他に生活を支えるための本職があり、その時間の合間、土日等に漁協活動をおこなっている。
この状況の中で、広大な管轄河川に対して、増殖義務を満足に果たすことは相当に難しい。
余談だが、とある解散を考えている漁協の話では「県に解散をしたいと伝えるとはぐらかされる、頑張れと言われても今の状況では難しいのに、補助金等の支援はしてくれない。どうすればいいんだ」といった感じで、漁協としても制度と実態があわない状態でどうすればいいのか困っている組織が多い。
1901年の明治漁業法で江戸時代からの慣例を法制化し、その流れを概ねたどる形で1949年の新漁業法が制定されている(GHQと水産当局のやりとりは長いやりとりはあれど)。
日本ではその新漁業法の中で地域の漁業協同組合に漁業権の免許と増殖義務が与えられたが、資源管理を徹底するという世界の潮流や現在の内水面状況から考えると、アメリカのように各州にあるゲーム&フィッシュという公務員組織がになってもよいはずである。
もしくは、公共性の高い地元企業でも良いはず。
今後の過渡期で理想的なのは選択制で、今のまま増殖義務を果たせるだけの力がある漁協は是非そのまま運営してもらい、昨今多い解散をせまられている漁協エリアは、他組織の参入が出来る形が良い。
とはいえ、簡単に漁業法が変わるとは考えにくいので、段戸川C&R区間の取り組みにつながっていくのだが、この話はまた後で。
【背景②】
制度的に、漁協は1948年の水産業協同組合法により規定されている。
その漁協に、漁業法により第5種共同漁業権の免許が与えられるという格好だ。
「協働組合」という名前の通り、法律上の目的は「釣り人に快適な釣り場を提供する」ことでもないし、「ヒレピンの美しい魚を提供する」ことでもなく、実は「漁業者の経済的社会的地位の向上と漁業生産力の増進を図るための、漁業者の協同組織」である。
簡単に言うと「組合員がよりよく生きることを相互に助け合う組織」である。
水協法が制定された背景として、戦前は羽織漁師と呼ばれるような実際には漁業をしない人々が既得権益を所有し、本当に働いている漁民はあやつり人形となっているような支配階層が存在した。
これを打破するために水協法では、一部支配層による漁民団体の搾取を打破することを狙って制定されている。
このような制定当時の時代背景を考えれば、水協法の内容はとても納得がいく。
漁民支配の仕組みを打破し、本当に漁業をしている人に機会を与えるための仕組み作りだったのだ。
こうして水協法により、漁協は "組合員のための組織" と法制度上規定されており、外部の釣り人云々は関係ないのである。法制度同様に考える自分達のことを考える漁協も多いが、法制度成立の過程から考えても、実はそれが正しいのだ。
一方で実態としては、「漁協組合員は自分達のことしか考えていない」という釣り人から多い意見でわかるように、世間一般からは[釣り人によい釣り場を提供する"サービス業" ]が求められている。
法制度としては、自分達の生活向上のための組織と位置付けられているのに、時代が変わり、サービス業としての漁協が外からは求められている。
これも制度矛盾。本来なら大元の制度、法律を変えた方が良い。
しかし、法律は簡単には変わらないだろう。
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じゃあ、このような制度矛盾が存在する中でどうするのか?と考えたい。
制度矛盾とはあるとはいえ、日本の川と魚はやはり素晴らしいと思う。
こんな状態でも、美しい魚が釣れる。
きちんと管理出来れば、相当に魚が増えるポテンシャルがあり、景観も海外ではあり得ない美しさの川ばかり。
自分もテンカラも友釣りも大好きだし、何とかしたいと強く思う。
そこで、自分達が漁協を作り、ポテンシャルを最大限に活かしたエリアのモデルを作ろうと考えたのだ。
最初から実態にあうように法制度を変えることは無理でも、少しずつ事例を積み重ねていき、しかるべきタイミングで法制度を変えるというステップだ。
その2に続く。