段戸川C&R区間が出来るまで その3

段戸川C&R区間が出来るまで その2 の続き

 

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新規漁業設立の夢を絶たれたので、今度は既存漁協との連携策を模索していくことになった。

当時、つりチケを導入してくれている漁協さんで、地理的にも近く、いざ運営を開始した時に自分達も行きやすいところを探した。

 

その中で、名倉川漁協さんであれば、会社からも下道1時間半以内で行けるし、高速を使えば1時間くらいで行けるということで、名倉川漁協さんを第一候補として考えることにする。

 

じゃあどう話を進めるか。

いきなり「全国の漁協のモデルとなるようなC&R区間を作りましょう」と言っても、話が進むとは到底思えない(^^;

何事もまずは信頼してもらうことが重要だ。

 

最初のアクションとして、3年半前の2017年1月 漁協准組合員の申請をして、3月の総会に出席させてもらえないかを聞いてみた。

(この時は、その後たくさんお世話になる安藤組合長も商工会のMさんとも面識がない)

予想外に、結果はすんなりOKということで無事総会に出させてもらうことになった。

名倉川漁協は中規模漁協だが、総会に出るとやはり経営的には非常に厳しい状態。

このタイミングで言うべきか判断に迷ったが、迷ったらGO!ということで、「新しく准組員になった田中というものです。今年の秋、発眼卵放流をやらせてもらえませんか?」と発言したところ、「ちゃんと名倉川水系の卵を使えるのか?」とか「そんなことしてどうなる?」とか、逆に「若い子が言っているんだからやらせてやれ!」とか賛否両論が渦巻いた。

最終的に、安藤組合長が「どうなるかわからんが、まずはやってみよう」ということで結論を出してくれ、動き出すことに。

※この先も組合長の「まずはやってみよう」精神にかなり助けられています(^^;

 

発眼卵放流をやることにはなったものの、その程度で信頼されるとは思えないので、夏休みに子供向けのテンカラ体験イベントを実施してみたり、

 

発眼卵放流の方法に工夫を凝らしたやり方を提案してみたり、 

 

具体的な工夫を端的に書くと、「発眼卵放流後、3カ月を徹底的に人間がケアする」ということ。ひとたび増水があればすぐに駆け付ける。そして、BOX内にたまった土砂等を取り除く作業を実施する。

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 その他、色々やって「ちゃんと仕事をするやつだ」という印象を持ってもらいつつ、段戸川にC&R区間を設立できないかを依頼し続けた。

 

今考えると、かなり難しかったと思うのだが、本当に信用して頂き、2019シーズンから段戸川下流部にC&R区間をオープン出来ることになったのだ!!

このことについては、感謝しかない。

 

その4に続く