段戸川C&R区間が出来るまで その5

段戸川C&R区間が出来るまで その4 の続き

 

最後に。

段戸川倶楽部のメーリングリストで「壮大な社会実験」という言葉が石垣先生から流れることがあった。

今は日本の至るところで、過去に作られた仕組みが古くなり、現在の実態にあわなくなっている。教育制度、地方自治制度、医療制度しかり。

この内水面をとりまく法制度と仕組みもまさにその一つだ。

それぞれの分野で理想像に適合するように再度仕組みと法律を作りなおす必要がある。

その過渡期をどういう方法で実現していくのか?

 

こと内水面であれば、次の仕組みが見えるモデルを何パターンか作ることが重要だと思う。そうすることで皆が共通ゴールをイメージできるようになる。

次に、そのモデルをベースに既存の仕組みと選択できるようにすること。

そして、最後に最適な仕組みに作り替えていけばよい。

モデルがないとどうしても議論が膠着してしまう。

 

ただし、モデルを作るにも、最初は背景となる法制度 / 仕組み等がないため、最初はかなり力技になる。

 今回で言えば、既存の仕組みでで考えると法制度にのっとた漁協へのサポートが存在するし、取り組みへの理解も得やすい。

 しかし、これを新しいスキームとして、段戸川C&R区間のように釣り人 / 漁協 / 企業が連携する形となると、サポートなどないし、まれに逆風も吹く。

(2014年の内水面漁業振興法をうまく使えればよいのだが・・)

 

それでも今は「段戸川に気持ちよく釣れる良いエリアを作る」、もう少しキャッチーな一般向けのメッセージでは「名古屋市内から1時間の場所にアマゴが1日10匹 釣れる川を(^^」という共通ゴールのために、関係者が動いている。

次の仕組みと法制度を作るためのこの「壮大な社会実験」、チャレンジングではあるが、是非楽しみながら参加してくれる釣り人や企業が増えてほしい。

 

 ちょっと大それたことを書いたが、自分自身「自分の家の近くにアマゴがたくさんいる良いエリアを作る」と考えると、単純にワクワクするし、それを人任せにせずに少しでも貢献出来ることはとても嬉しい。

日本の川はもっともっと豊かなはずだ。

小さな積み重ねこそが未来につながる。