子供にリスクのある遊びをさせよう。
僕の子育て基本方針の一つです。
「子供にリスクのある遊びをさせよう。」
例として冬期クライミング
登山やクライミングをしているとよく感じること。
「小さなリスクを経験しておくことで、大きな事故にあわないようになる。」
例えば、3000mくらいの山で冬にクライミングをしたいとすると、こんな感じで練習していきます。
- 雪がない無雪期に日帰りで低山に登る
- 雪がない無雪期に1泊2日で2000m級の山に登る
- 雪がない無雪期にボルダリングやフリークライミングをする(クライミング/ロープワーク習得)
- 雪のある時期に、低山に登る
- 雪がある時期に1泊2日で2000m級の山に登る
- 雪がある時期に低山でアイゼンなどをつけてクライミングする(俗に言うアイトレ)
- 雪がある時期に泊りで簡単なクライミングをする
- 雪がある時期に泊りで3000mくらいの山でクライミングをする
人によって順番は入れ替わったり、同じ項目を何度も繰り返したり、項目を追加したりしますが、概ねみんなこんなプロセスをふんでいると思います。
要はリスクの許容範囲を少しずつあげていくと、大きな事故がおこる前に察知できる「野生のカン」が働くようになると思うのです。
最初からNo8をやろうとすると、何が安全で何が危険なのか判断出来ないために、大きな事故にあうでしょう。
でもプロセスをふんで、リスクをあげていくと、「あ、自分はこれ以上はヤバいな」というのが感覚としてわかるようになります。
子育てでは
翻って子育て。
公園からジャングルジムがどんどん取り除かれたり、少し危ないアスレチック器具が撤去されたりする昨今ですが、やっぱりリスクのある遊びはさせたいなと思います。
登山だけが特別なんじゃなくて、人生全般においてリスクだらけだし、それを親が全て回避させてあげようなんて無理な話(^^;
それなら、リスクを許容範囲内に抑えて、少しずつ許容範囲をあげていくような考え方を教えてあげといた方がよほど逞しく育つのではと思う。
骨折くらいまではいいんじゃないですかね。
例えば、スキーでいけばうちの子はゲレンデで3回くらいしか滑ったことないけど、すぐに外に連れていってしまいます。
大人の道具と違ってヒールも固定されているし、すべり止めのシールもないし、大変そうですが、とても楽しそうです(^^
歩いていて鹿がいたり、カモシカがいたり。
その代り、スキー場ではないんで、自分の身は自分で守る必要があります。
最初は車や、宿泊地から近いとこを散策する程度。そうしていると天気が悪い時にプチ吹雪にあったり、逆に良い日に雪崩がおこりそうな雪質を教えてあげたりします。
適度なリスクです。
てな具合に適度なリスクを与えて、許容できるリスクの範囲を察知できるようになり、逞しく育ってくれると嬉しいなーと。
大きなことをやるのに、リスクを許容範囲にきっていくのは、どんな分野でも同じかなと思います。
これは完全蛇足の参考ですが、大人の山スキーのビンディングはヒールが自由でこんな感じに歩けます。よく「ズルい!」と言われます(^^;
子供用のも買ってあげたいけど、まだサイズがないんですよねー。と言い訳。
あ、でも子供を外に連れ出すのは、自分がスキー場ではないところに行きたいからという個人的理由もとても大きいのですが。